山と空/妄想族

夫の会社が倒産するのを黙って見ているしかない自分が情けなかった。私は、夫との幸せを守る為に…。負の連鎖に起死回生など奇跡に近いという事を知っていた私は、夫との幸せを守る為にある過ちを犯してしまったのでした。身体を売っても心までは売り渡さない、そんな思いを胸に借金の身代わりに始めた緊縛奴●。しかし、縛られれば縛られるほど深みに嵌まり…苦痛という未知なる快楽に支配されて…。

【一場れいか、ついに緊縛解禁！！】それは主人である組長の一本の電話からでした…。私を粗大ごみのように勝手に奴●業者へと売り飛ばしていたのでした…。突然の業者の訪問、問答無用で縛り上げられ段ボール梱包されてしまい…。私は成すすべもなく、とある男の家へ配送され…その男にすがるものの、男は私を品定めするような目つきで、緊縛状態の私を断りもなく調教しはじめるのでした…。私は身動きが取れず…

妻を亡くしてから男手ひとつで育ててきた娘のそら。年頃のせいか、ますます綺麗になり、そしてどんどんと俺の手から離れていく。恋人でもできたんじゃないか。私は嫉妬に似た苛立ちを抱えていた。娘を縛り付けてでも手放したくない気持ちに駆られ、気がつけば見様見真似で実際に娘を緊縛していたのであった…。「お父さん、私は知っていました。あのとき、ずいぶんくやしかったでしょ。でも、これでモヤモヤが晴れるなら…」